【電気工事士1種 過去問】電源の角周波数とコイル・コンデンサのリアクタンス(2019年問3)

問題 <2019年問3>
図のような交流回路において、電源が電圧 100V、周波数が 50Hz のとき、誘導性リアクタンス X L = 0.6Ω、容量性リアクタンス X C = 12Ω である。この回路の電源を電圧 100V、周波数 60Hz に変更した場合、回路のインピーダンス [Ω] は。

— 答え —
電源周波数が 60Hz のとき、回路のインピーダンスは 9.28Ω

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解法と解説

方針

コイル+コンデンサの単相交流回路と回路そのものは典型だが、コイルとコンデンサのリアクタンスを計算させる珍しいタイプ。合格必須項目をマスター後の習得をお勧め。

ふくラボ流攻略法 (複素数利用)

複素数利用

ふくラボ流では、交流回路の問題を解くために複素数を利用するので要注意。

なので、「複素数」と聞いて、あなたの頭が悲鳴を上げるようなら、これより下は読まないほうが良い。別の解説記事を読むのをお勧めする。

もし、頭は痛くならないけど、以下の記事を読んでもなんのことか分からない?と感じた場合には、まず「複素数を使った交流回路の問題の解き方」 (作成中) を読んでほしい。

動画解説

動画のほうが分かりやすい方はこちらから。

解法

問題は、周波数を 50Hz から 60Hz に変更したときのインピーダンスを求めるとあるので、まず、コイルのインダクタンスとコンデンサの容量を求める。

コイルのインピーダンスは

ここで、ω は角周波数 [rad/s] で、ω = 2πf ( f は電源の周波数 [Hz] ) という関係がある。

リアクタンス X L は 50Hz のときに 0.6Ω なので、インダクタンスを L とすると、

同じように、コンデンサの容量 C は、

それでは、次。

電源周波数を 60Hz に変更したときの、コイルとコンデンサのリアクタンス X L60X L60

すると、回路は次のように書き直せる。

ここまでくれば、コイルとコンデンサの直列接続という単純な問題になる。

回路全体のインピーダンスを Z とすると、

上の計算を、位相付きのインピーダンスの図に示すと、j がついていると縦軸方向になるので、

インピーダンスの大きさは正の値だから、求める回路全体のインピーダンスは 9.28Ω

動画解説

動画のほうが分かりやすい方はこちらから。

まとめ

コイル+コンデンサの単相交流回路だが、コイルとコンデンサのリアクタンスを計算させる珍しいタイプ。合格必須項目をマスター後の習得をお勧め。

コイルとコンデンサにインピーダンス、リアクタンスの関係は、

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