問題 <R2年問39>
「電気工事業の業務の適正化に関する法律」において、主任電気工事士に関する記述として、誤っているものは。
<解答の選択肢>
- 第一種電気工事士免状の交付を受けた者は、免状交付後に実務経験が無くても主任電気工事士になれる
- 第二種電気工事士は、2年の実務経験があれば、主任電気工事士になれる
- 第一種電気工事士が一般用電気工事の作業に従事する時は、主任電気工事士がその職務を行うため必要があると認めてする指示に従わなければならない
- 主任電気工事士は、一般用電気工事による危険及び障害が発生しないように一般用電気工事の作業の管理の職務を誠実に行わなければならない
— 答え —
第二種電気工事士で主任電気工事士になれるのは、実務経験が3年ある場合。
【出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験問39】
<主任電気工事士を今日マスターしたいあなたには>
・H27年問40(主任電気工事士)
・H23年問40(主任電気工事士)
解法と解説
方針
法律関係は毎年2~3問は出題されるが、暗記すべき事項は少ない。確実に得点源に。
ふくラボ流攻略法
電気工事業を行う者の義務の一つが、営業所毎に主任電気工事士を置くこと。
そして、この主任電気工事士になれるのは
- 第一種電気工事士(未来のあなたのこと)
- 第二種電気工事士で実務経験3年以上(「3年以上」は必ず暗記すべし)
のいずれか。
というわけで、誤っているのは、2「第二種電気工事士は、2年の実務経験があれば、主任電気工事士になれる」。
他の選択肢の吟味
誤っている=この問題の正解は選択肢2で決まりだが、合格を確実にするために、他の選択肢も吟味しておこう。
選択肢1
「第一種電気工事士免状の交付を受けた者は、免状交付後に実務経験が無くても主任電気工事士になれる」という、長ったらしい文章が、あなたを悩ますかもしれない。しかし、次の内容をきっちりマスターして欲しい。
第一種電気工事士は、試験に合格したあと、(原則)5年間の実務を経験することで、初めて免状を交付してもらえる。
そして、第一種電気工事士は、主任電気工事士になる資格がある。
だから、「免状交付後に実務経験が無くても」という文言に迷わされるかもしれないが、この文章は正しい、と自信をもって言えるようにしよう。
選択肢3
主任電気工事士には、3年の実務経験がある第二種電気工事士もなれる。だから、主任電気工事士が第二種電気工事士だったら、第一種のほうが…と考えたくなるかもしれない。
しかし、主任電気工事士は、その現場の工事責任者。責任者の指示する内容には従うのが当然(法令違反の指示は別だが…)。
したがって、たとえあなたが第一種電気工事士であっても、その現場の責任者である主任電気工事士の指示には従わなければならない。
選択肢4
主任電気工事士は、現場の責任者だから、「一般用電気工事による危険及び障害が発生しないように一般用電気工事の作業の管理の職務を誠実に行わなければならない」のは、当然と言えば、当然。
引掛け常套手段
主任電気工事士の問題では、あなたを不合格へ導く常套手段が2つある。それが、
- 第二種電気工事士の実務経験の年数
- 電気主任技術者
1の実務経験の年数は、上でも解説した通り、3年が必要。それを、試験問題では「2年」と記述されることが多い。だけど、当然2年は誤り。
2は、主任電気工事士と電気主任技術者は主任が共通に含まれているので、これに引っ掛かり易いが、主任技術者は工事士ではない、つまり工事できない。ここに注意しよう。
まとめ
主任電気工事士になれるのは、
- 第一種電気工事士(未来のあなたのこと)
- 第二種電気工事士で実務経験3年以上(「3年以上」は必ず暗記すべし)
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