【電気工事士1種 過去問】インターロック回路が存在するときのシーケンス動作(R2年度問44)

問題 <R2年問44>
④で示す押しボタンスイッチ PB-3正転運転中に押したとき、電動機の動作は。

<解答の選択肢>

  1. 停止する
  2. 逆転運転に切り替わる
  3. 正転運転を継続する
  4. 熱動継電器が動作し停止する

— 答え —
電動機の動作は、選択肢3「正転運転を継続」。

【出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験問44】

<電動機をON/OFFする回路を今日マスターしたいあなたには>
2019年問41(電動機の起動・停止スイッチ)
H28年問43(自己保持回路)
H26年問41(電動機の起動・停止)

スポンサーリンク

解法と解説

方針

この問題は、動作を一度に考えようとすると混乱する。状態、操作を一つずつ押さえていけば難しくない。

ふくラボ流攻略法

この問題は3段階で解く。

正転運転中の状態

まず、「正転運転中」の接点がどんな状態かを描き出す。正転運転中ということは、MC-1が動作している状態。

すると、接点はどんな状態かというと、

  1. MC-1 のメーク接点は閉じている(左側回路)
  2. MC-1 のブレーク接点は開いている(右側回路)

ここで重要なのは、2の「MC-1のブレーク接点が開いている」こと。

インターロック

実は、回路の下半分はインターロック回路になっている。

したがって、MC-1 コイルが作動して MC-1ブレーク接点が開いていると、MC-2のコイルは絶対に作動しない。

スイッチを操作

つまり、この状態で押しボタンスイッチ PB-3 を操作して、右側回路の PB-3メーク接点を閉じても、その下流の MC-1ブレーク接点が開いているため、MC-2コイルはOFFのまま

一方、左側の回路は、PB-3 ブレーク接点が開くが、MC-1メーク接点が閉じて MC-1コイルの作動状態を維持している=自己保持しているので、MC-1コイルの動作状態には変化なし

というわけで、この3つの状態分析から、正転運転中に PB-3 を操作しても、正転運転が維持される、ことが分かる。

まとめ

この問題は、描かれた回路図とは異なる接点状態を考えなければいけないので、混乱するかもしれない。

そのようなときには、接点状態をひとつずつ図示することで、混乱なく問題を解くことができる。

類似問題・関連記事
R2年問42(自己保持回路と電動機の起動・停止)
R2年問44(インターロック回路)
2019年問41(電動機の起動・停止スイッチ)
H28年問43(自己保持回路)
H26年問41(電動機の起動・停止)
H26年問43(AND回路・OR回路)
H25年問42(電動機の起動・停止スイッチ)

・電動機制御の解説

次なる訓練問題
前の問題(問43)
次の問題(問45)
令和2年度(2020年度)問題

タイトルとURLをコピーしました