1種技能試験では、変圧器の代用端子台に電線を取り付ける作業が必ずある。この記事では、この作業について少々検討してみたいと思う。
あなたの技能試験合格のお役に立てば幸いである。
端子台への電線ネジ止め
取付タイプ
候補問題では、1本のケーブルを1つの端子台、2つ以上の端子台へ取り付けるケースに分かれる。そこで1ケーブルを何個の端子台への接続するかで分類してみた。
1端子台へ接続
・問題1の変圧器
・問題2の変圧器
・問題2の自動点滅器
・問題4の変圧器
・問題5の開閉器
・問題6の開閉器
・問題8の変圧器
・問題8の開閉器
・問題9の変圧器
・問題9のタイムスイッチ
・問題9の自動点滅器
・問題10の自動点滅器
・問題10のVCB
2端子台へ接続
・問題3の変圧器
・問題5の変圧器
・問題7の変圧器(特殊)
・問題10の変圧器
・問題10の変圧器(特殊)
3端子台へ接続
・問題6の変圧器
電線の長さ
1端子台
1端子台への接続では、ネジ位置が近いので、2本 or 3本の電線は同じ長さであっても、ネジ止めには不都合はほぼない。
(「攻略手順」では、1端子台への接続でも電線の長さ調整を行っているが)
2 or 3端子台
これに対し、V2V結線では2つ端子台、△3△では3つ端子台に1本のケーブルを接続する。
これらの場合、ネジ止め端子の位置が離れてしまうので、電線が全部同じ長さだと、真ん中の電線が邪魔になって、両端の電線のネジ止めが難しくなる。
このため、短い電線(通常は、真ん中の電線)を短くする必要がある。
この長さ合わせは、次の問題7と10 の特殊な場合でなければ、写真のように現物で合わせる、目分量で予め短くする、どちらでも、あなたの好みの方法で行えばよいと思う。
特殊な配置
問題7と 10の候補問題の完成品を、あなたの持っている技能試験テキストで確認してほしい。
端子台とケーブルの位置、向きがこれまでの問題とはずいぶん異なることが分かるだろう。
この2問題に関しては、現物合わせするしかない。
あなたも、必ず1回以上は作製してほしい。
渡り線の切出し
問題3、5、7は、予備の長さの短いケーブル(VVF2.0 または CVV2) から渡り線を準備しなければならない。
渡り線のことを忘れてケーブルを切断してしまうと、作業のしやすい長さの渡り線を切り出すことができない。
複線図を描いて電線を切断するとき、忘れないように切り出してほしい。
問題3の部分練習
問題3は2端子台タイプであるが、この問題を2回練習してみて、端子台への KIP電線、VVF2.0 のネジ止めに想定している以上に時間がかかっている。
1回目:約12分
2回目:約19分
本番では被覆剥き、折り曲げの難しい KIP電線を使うので、KIPの代わりに Φ2.0 電線を使っている練習では、10分以内で作業を完成できるようにしたい。
そこで、個別に練習してみた(被覆が必要以上に剥かれているのは気にしないように)。
所要時間の結果は…
(代用)KIP電線: 4’36”
2次側電線: 7’36”
(計): 12’13”
うーむ、まだまだ練習する必要があるなぁ…
まとめ
1本のケーブルを端子台へネジ止めするときの作業について検証してみた。
1つの端子台へネジ止めする場合、電線の長さを気にすることなく、普通に作業すれば良い
2つ以上の端子台へネジ止めするとき、真ん中の電線を少し短くすれば大丈夫である。
ただし、注意として2つ。
- 問題3、5、7は渡り線を切り出す必要があるので、渡り線の存在を忘れないこと
- 問題7と 10 は端子台とケーブルの位置が特殊なので、これらの問題の場合には、現物合わせできっちり電線の長さを合わせる必要がある
この記事があなたの技能試験合格のお役に立てば幸いである。