【電気工事士1種】零相とくれば地絡電流!零相変流器と地絡継電器は相棒(H30年度問20)

問題 <H30年問20>
零相変流器と組み合わせて使用する継電器の種類は。

<解答の選択肢>

  1. 過電圧継電器
  2. 過電流継電器
  3. 地絡継電器
  4. 比率差動継電器

— 答え —
零相変流器ZCTは、地絡継電器と組み合わせて、地絡電流を検出→遮断するのに用いられる。

【出典:平成30年度第一種電気工事士筆記試験問20】

→ ZCTを今日マスターしたいあなたには
H29年問32(ZCTと接地線)
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H28年問41(ZCTの結線図)

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解法と解説

方針

高圧受電設備の単線図を暗記したら、必ず解ける問題。絶対に取りこぼさないようにすべし。

ふくラボ流攻略法

零相変流器 ZCT は、地絡継電器 GR と組み合わせて、地絡電流を検出→遮断するのに用いられる。

左が(貫通型)零相変流器(ミドリ安全のHPから借用)、右が地絡継電器のパネル部分(三菱電機のHPから借用)。

この検出→遮断する一連の流れが

  1. 零相変流器(ZCT)で地絡電流を検出し、地絡継電器(GR)を伝える
  2. 地絡継電器は、遮断機(CB)または負荷開閉器(LBS)のトリップコイル(TC)を作動
  3. トリップコイルが作動した遮断機が地絡電流を遮断

補足
ZCT と GR の組合せで地絡電流に対応する装置の場合、弱点があり、それは、

他の工場や建物で起こった地絡事故に反応してしまう可能性があること。

このような自分達の需要設備以外の地絡事故のもらい事故を防ぐためには、

  • ZCT
  • 零相基準入力装置 ZPD
  • 地絡方向継電器 DGR

を使って、地絡電流の向きまで検出して、自分のとこで起こった地絡事故のみ検知、遮断するようにしている。

非常事態解答法

「零相」「地絡」の関連を が思い出せなかったら、次のように考えて解答に辿り着くべし。

交流の「相」を表すときは、R相、S相、T相とか、U相、V相、W相のように、アルファベット一文字で表す。

で、「零」相と問われたら、普通の R, S, T相とは違う…地面に流れる電流と「無理やり脳内変換」する。

まとめ

零相変流器(ZCT)と地絡継電器(GR)はセットで使用され、地絡電流を検出して、地絡電流を遮断するために使われる。

この検出→遮断する一連の流れが

  1. 零相変流器(ZC)で地絡電流を検出し、地絡継電器(GR)を伝える
  2. 地絡継電器は、遮断機(CB)または負荷開閉器(LBS)のトリップコイル(TC)を作動
  3. トリップコイルが作動した遮断機が地絡電流を遮断

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