問題 <R2年問46>
①で示す機器の役割は。
<解答の選択肢>
- 一般送電事業者の地絡事故を検出し、高圧断路器を開放する
- 需要家側電気設備の地絡事故を検出し、高圧交流負荷開閉器を開放する
- 一般送電事業者側の地絡事故を検出し、高圧交流遮断機を自動遮断する
- 需要家側の電気設備の地絡事故を検出し、高圧断路器を開放する
— 答え —
①の機器は PASもしくは UGS。需要家側の地絡事故を検出し、LBS: 高圧交流負荷開閉器を開放する。
【出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験問46】
<PAS/UGSを今日マスターしたいあなたには>
・2019年問30(UGS総合問題)
・H30年問30(GR付PAS総合問題)
・H28年問30(UGS総合問題)
解法と解説
方針
PASとUGSは超合格必須項目。働きも頻出。必ず正解できるように。
ふくラボ流攻略法
あなたの描いた高圧受電設備の単線結線図と見比べてもらうと、高圧電路から高圧電力を受け取る受電設備の最上流に設置されているのが、PASもしくはUGS。
正式名称は
・PAS (Pole Air Switch) ; 柱上用気中開閉器
・UGS (Underground Gas Swicth) ; 地中線用ガス開閉器
2つの機器は電柱に設置される(PAS)か、地上の箱の中に設置される(UGS)の違いがあるが、役割・構成はまったく同じ。
役割は、需要家側、つまり電気を受け取る側の地絡事故を検出し、電路を遮断する。
遮断するための開閉器は、単線結線図をみてもらうと、LBS: 高圧交流負荷開閉器と判断できる。
まとめ
PAS(柱上用気中開閉器) と UGS(地中線用ガス開閉器) はともに区分開閉器。区分開閉器でマスターすべき項目は、
- 区分開閉器とは、一般送配電事業者(中電とか)と需要家(会社・工場など)の責任分界点に設置する開閉器のこと
- 区分開閉器には、高圧交流負荷開閉器(LBS) を使用
- 区分開閉器は、地絡保護機器と連携して、地絡電流を遮断
- 他所で発生した地絡のもらい事故を防ぐには、GRではなく、地絡方向継電器 DGR を使う
- 区分開閉器は地絡電流対応であって、短絡電流には対応できない。このため、短絡電流には反応しない(開閉器を作動させない)ように、過電流ロック機構が備わっている
- 地絡事故が電力系統側に波及するのを防ぐため、送配電事業者と保護協調が大切
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