【電気工事士1種 過去問】平衡負荷を接続した単相3線式配電線路の電圧降下(R2年度問6)

問題 <R2年問6>
図のような単相 3 線式配電線路において、負荷 A、負荷 B ともに負荷電圧 100V、負荷電流 10A、力率 0.8 (遅れ) である。このとき、電源電圧 V の値 [V] は。ただし、配電線路の電線 1 線当たりの抵抗は 0.5Ω である。
なお、計算においては、適切な近似式を用いること。

— 答え —
電源電圧は約 104V

【出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験問6】

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解法と解説

方針

配電路の電圧降下・電力損失は、出題パターンが限られているため、解法を一度理解・マスターできれば、あとはいただき問題。合格必須項目をマスター後の早めの習得がお勧め。

解法は

  1. 負荷側の電圧・電流・力率を求める
  2. 配電線路の電圧降下・電力損失を求める

ふくラボ流攻略法

これまでの過去問(例:H25年問6)では、最初に回路を2つに分けて電流を求めさせるのが主流。

しかし、この問題では 10A と与えられているので、最初から第2手順の電圧降下を求めていく。

中性線の電流

負荷A、負荷 B の力率はともに 0.8 (遅れ) で、負荷両端の電圧が 100V のとき、両負荷とも 10A が流れている。ということは、負荷 A と 負荷 B とは、互いに平衡負荷

それならば、単相 3線式配電線路に両負荷を図のように接続したら、中性線に電流は流れない

電圧降下

したがって、配電線路での電圧降下は、一番上の配電線路 ( 0.5Ω ) と、一番下の配電線路 ( 0.5Ω ) で生じる。

1個の 抵抗 r ( = 0.5Ω ) で生じる電圧降下 V f の近似式は、

この抵抗に流れる電流は 10A で、力率 0.8 (遅れ) の負荷に流れ込んでいるから、

負荷手前の受電端電圧は 100V だから、求める電源電圧は 104V

まとめ

配電路の電圧降下・電力損失は、出題パターンが限られているため、解法を一度理解・マスターできれば、あとはいただき問題。合格必須項目をマスター後の早めの習得がお勧め。

解法は

  1. 負荷側の電圧・電流・力率を求める
  2. 配電路の電圧降下・電力損失を求める

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