先日、候補問題9を2回練習してみた。そして、作製所要時間が、
1回目:59分52秒
2回目:50分59秒
と、特に2回目は合格には充分な時間であった。
2回目の作業が大幅にスピードアップした理由は、リングスリーブによる電線接続作業を、お手本となる動画を何度も視聴し特訓しそのやり方をマネたおかげだと推定されるが、他にもいろいろ気付きがあった。
リングスリーブ作業特訓の詳細については別記事で紹介することにし、この記事では、その他の作業について気付きを解説する。
- 端子台へ接続する電線の先端は折曲げ&長さ微調整するのが良いのでは
- リングスリーブ接続は、お手本となる動画を複数視聴し、自分がもっとも合う手順を作るのが吉
- 差込型コネクタに差し込む電線は、長さを合わせて被覆を剥き、もしも曲がっていたら可能な限りまっすぐにし、それから差し込む
あなたの技能練習のお役に立てば幸いである。
候補問題9の作製練習
作業の微調整
この問題は、KIP電線の代用以外は本番と同じ。
完成品
完成品の写真がこちら。
1回目:所要時間 59分52秒(チェック作業を含む)
2回目:所要時間 50分59秒 (チェック作業を含む)
ランプレセクタプル部の電線は切断済みの短めの電線を再利用したため非常に短くなっているが、それを除けば1回目と似た感じで、安定して製作できているようだ。
作業時間
各作業の時間は以下の通り。
作業 | 1回目 | 2回目 |
---|---|---|
複線図 | 7’58 | 7’01 |
KIP電線切断&接続 | 2’32 | 2’19 |
VVF2.0剥き | ↓ | ↓ |
変圧器2次側接続 | 7’29 | 4’59 |
VVF1.6-2C剥き | 4’50 | ↓ |
ランプレセクタプル | 4’38 | 6’35 |
タイムスイッチ端子台 | ? | 5’25 |
VVF1.6-3C剥き | 7’54 | ↓ |
自動点滅器端子台 | 1’49 | 7’15 |
ゴムブッシング取付 | 2’00 | 1’16 |
電線挿入 | 2’11 | 2’36 |
リングスリーブ接続 | 10’47 | 5’05 |
差込型コネクタ接続 | 5’54 | 3’41 |
チェック | 1’59 | 1’47 |
計 | 59’52 | 50’59 |
分析と改善点
端子台への電線接続
これまで、端子台へ電線を接続するときには、同じ長さに切断・加工するだけで、電線を折り曲げてきれいにみせたり、各電線の長さを微調整したりはしてこなかった。それが速いと感じていたし(記事「ケーブルを端子台に取り付ける作業の検討」参照)。
ただ、お手本となる動画をいろいろ視聴していたところ、長さの微調整、具体的には電線を端子台に差し込んだときに、電線に力を加えなくても、両方(or 3本)の電線が端子の奥まで収まっている状態にする加工はやっておいたほうが良いのでは?と感じるようになった。
というのも、これまでの問題で、特に1つの端子に渡り電線と電力ライン電線を接続するとき、手の支え方が下手だと2本のうちどちらかが数mm抜け出て、何度か固定作業をやり直し、時間ロスになっていると感じていたこともあって。
そこで今回、差し込む端子の位置に合わせ電線を折り曲げ、折り曲げた状態で電線の先端を同じ位置になるように加工してみた。
結果、1回目はお試しということもあり、VVF2.0 の切断&折曲げ&被覆剥きしてから端子台に取り付けるのに7分29秒かかったが、一度経験した2回目では4分59秒と、2分半短くなった。
やってみた感想として、この問題9では変圧器端子台2次側に結線するのが、電線が長く押さえやすいケーブル2本ということもあったためか、作業がしにくい(電線が抜け出てくる)ことがなかったため、折り曲げ&先端長調整の効果は感じとれなかった。しかし、それほど時間が余分にかかった感じもないので、次回からは調整作業を行う方法でやってみることにした。
ハイブリッド方式電線切断
電線の切断&被覆剥きは”ハイブリッド方式”でやることにしているのだが、だんだん1本切断したら器具に接続する、という作業手順のほうが良いのか…と迷っている状態(試験1週間前に何を迷っているのやら)。
というのも、今回、3点懸念点があった。
- ランプレセクタプル用の電線を切り出したら、残りの2C電線を切断する前に、無意識のうちにすぐにレセクタプルへの接続作業をやってしまっていた
- 2Cと3C電線を勘違いして、誤った電線を危うく切断をするところだった
- 切断した電線をすぐに机の上に見つけられなくて、「あれ?切り忘れてた?」と捜して、時間ロスした
1のように無意識で接続作業をやったということは、そちらのほうが自分の性に合ってんのかな?と悩む。
2は、もしも誤って切断して、切断された電線が必要な長さからかなり短くなってしまっていたら、相当な致命傷。
3は、「机の上をキレイに保っておけよ」ということなのだが、急いで作業していると無意識でスペースの空いている場所に置いてしまうようで、同じ時間ロスを本番でもやってしまいそう。
さてさて、次回、ハイブリッド方式でやり抜くか、1本ずつでやるか、悩みどころ。
リングスリーブ接続
この作業が現在の最大の難所であるが、特訓により、速くきれいにできるようになったのではないか!と感じている。詳しい方法は別記事で紹介予定。
全体製作1回目
右下方向に向かっている白赤コンビが間延びした感じ。
特訓1回目
動画のやり方を試しながらやったため、特に右下の白赤コンビのかくかくしてしまった。また、この写真からは確認できないが、白電線4本のうちの1本の心線が 7mmくらいになってしまっている(7mmではもちろん欠陥にはならないが、検査官に目をつけられて丁寧にジロジロ検査されるキッカケになってしまう恐れはある)。
特訓○回目
1回目に比べると、だいぶ短時間でできるようになった。また、写真では気づきにくいかもしれないが、心線の長さとスリーブの刻印がすべて上から簡単に確認できるように圧着している。これにより、最後のチェック時間を短縮することができる。
全体製作2回目
「攻略手順」に掲載されている模範作品に似て、けっこうキレイにできているんじゃ?と自己満足。
差込型コネクタ
1回目の製作では、コネクタに心線を差し込む前に、心線を丁寧にはまっすぐ伸ばさないルーズなことをやってしまった。さらに、被覆を剥く長さを心線でほぼ同じにしなかった(若干の長い、短いがあった)。
これが大いなる間違いであって、1回目は3本のうち1本が一番奥まで差し込めない(=不合格)状況になり、”差し込んでは抜き”を複数回繰り返してしまった。その結果、本来なら 1分30秒くらいで完了させるべき作業を、5分もかけてしまった。
やはりルーズはいけない。
まとめ
候補問題9を、リングスリーブ接続の特訓を間に挟んで、2回練習した。
得られた教訓・対策は以下の通り。
- 端子台へ接続する電線の先端は折曲げ&長さ微調整するのが良いのでは
- リングスリーブ接続は、お手本となる動画を複数視聴し、自分がもっとも合う手順を作るのが吉
- 差込型コネクタに差し込む電線は、長さを合わせて被覆を剥き、もしも曲がっていたら可能な限りまっすぐにし、それから差し込む
この記事の解説が、あなたの技能試験合格のお役に立てば幸いである。