【電気工事士1種筆記】ビニル絶縁電線の許容電流(R3年度-午前問25)

問題 <R3年午前問25>
600Vビニル絶縁電線の許容電流(連続使用時)に関する記述として、適切なものは

<解答の選択肢>

  1. 電流による発熱により、電線の絶縁物が著しい劣化をきたさないようにするための限界の電流値
  2. 電流による発熱により、絶縁物の温度が 80℃となるときの電流値
  3. 電流による発熱により、電線が溶断するときの電流値
  4. 電圧降下を許容範囲に収めるための最大の電流値

【出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験-午前問25】



許容電流に関して適切なのは、選択肢1「電線の絶縁物が著しい劣化をきたさないようにするための限界の電流値」

電線の許容電流について繰り返し練習したいあなたには
H27年問26(電線の許容電流)

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解法と解説

方針

電線の許容電流は、2種では合格の必須項目だが、1種では 13年で 2回出題の珍しいタイプ。

珍しいが、電気工事に携わるあなたの安全常識として知っておくことをお勧めする。

ふくラボ流攻略法

電線に電流を流すとジュール発熱によって、心線→絶縁物の温度が上がる。

絶縁物の耐熱温度は600Vビニル絶縁電線 (IV線) が 60℃。この温度を超えると、絶縁性能が下がって、漏電などの事故が発生しやすくなる。

このため、絶縁物の性能が劣化しない温度範囲に収めるため、電線には連続使用時の許容電流が規定されている。

したがって、選択肢で正しいのは1。

補足説明として、選択肢2で IV線の絶縁物の温度が 80℃まで上がると、絶縁物の性能が低下するため誤り。

選択肢3で、電線が溶断するということは心線の銅が溶けるということだが、銅が溶ける温度(融点)は 1000℃以上。この温度に上がる前に絶縁物が溶けて、火事起こるね、たぶん…

まとめ

電線の許容電流は、絶縁物の性能が劣化しない温度範囲に収めるために規定されている。

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