【電気工事士1種筆記】力率の改善に必要な高圧進相コンデンサ容量(R3年度-午前問9)

問題 <R3年午前問9>
定格容量 200kV・A、消費電力 120kW、遅れ力率 cos θ1=0.6 の負荷に電力を供給する高圧受電設備に高圧進相コンデンサを施設して、力率を cos θ2=0.8 に改善したい。必要なコンデンサの容量 [kvar] は。
 ただし、tan θ1=1.33、tan θ2=0.75 とする

<解答の選択肢>
<(選択肢は省略) 【出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験-午前問9】



必要なコンデンサの容量は 70kvar

<力率の改善問題を繰り返し練習したいあなたには>
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解法と解説

方針

この力率改善の問題は、13年で 7回出題されている、本来ならば合格の必須項目

た、だ、し、力率の基礎に加えて三角関数の活用が必要となる。数学が得意な人は速めに、苦手な人は合格必須項目マスター後の習得をお勧めする。

ふくラボ流攻略法

問題文に tan の値が書かれているから、これを使えば解けるんだなと頭を働かせる。そしたらあとは、直角三角形の問題。

改善前

改善前の状態を状態 1、改善後を状態 2 と数字で区別する。

改善前後の皮相電力、有効電力、無効電力の値を示す図は

状態 1 の三角形 (大きい三角形) で、P と Q 1 の関係を、問題文でヒントとして与えてくれている tan を使って書くと、

改善後

追加設置するコンデンサの容量 (無効電力) を Q C とすると、三角形の図から

Q 2 = Q 1Q C

したがって、


この式に、上で求めた Q 1 を代入してゴニョゴニョ計算すると、求めるコンデンサの無効電力 Q C は、

まとめ

この力率改善の問題は、力率の基礎に加えて三角関数の活用が必要となる。苦手な人は合格必須項目マスターの習得をお勧めする。

皮相電力、有効電力、無効電力の関係を表す図は

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