問題 <R4年午前問9>
図のような電路におて、変圧器(6600 / 210 V)の二次側の1線がB種接地工事されている。このB種接地工事の接地抵抗が10Ω、負荷の金属製外箱のD種接地工事の接地抵抗が40Ωであった。金属製外箱のA点で完全地絡を生じたとき、A点の対地電圧[V]の値は。ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する
<解答の選択肢>
- 32
- 168
- 210
- 420
【出典:令和4年度第一種電気工事士筆記試験-午前問xx】
完全地絡が生じたときのA点の対地電圧は 168V
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解法と解説
方針
地絡事故が発生したときの対地電圧を求める問題は、7年で 2回出題。頻度は低いが、慣れてしまえば解法はかなり簡単なので、早めに習得してしまうのも一考。
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事故とはいえ、結局は電源から電流が流れ出すことに変わりない。ただ、普通の回路の負荷に当たるのが、接地抵抗部という点に違いがあるだけで。
そこで、地絡電流が流れる経路を抜き出してみると、赤線で示す閉路になる。
これを、普通の交流回路のように描き直すと、
この回路になったら、超単純&典型回路。くるっと流れる短絡電流を Ig とおくと、
A点の対地電圧 VR は、40Ω抵抗の両端電圧と等しいので、
これが、求める A点の対地電圧。
まとめ
地絡事故が発生したときの対地電圧を求める問題は、7年で 2回出題。頻度は低いが、解法はかなり簡単なので、早めに習得してしまうのも一考。
短絡電流が流れる経路を抜き出して、接地抵抗を負荷抵抗と考えれば、あとは単純な抵抗負荷回路になる。
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