問題 <R4年午前問42>
②で示すストレスコーン部分の主な役割は。
<解答の選択肢>
- 機械的強度を補強する
- 遮へい端部の電位傾度を緩和する
- 電流の不平衡を防止する
- 高調波電流を吸収する
【出典:令和4年度第一種電気工事士筆記試験-午前問42】
ストレスコーンの主な役割は「遮へい端部の電位傾度を緩和」
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解法と解説
方針
ストレスコーンの役割は頻繁に出題されている。ストレスコーンの構造(ケーブルヘッドの構造)と、役割を確実に押さえて、得点源にしよう。
正攻法の解説
ゴムストレスコーン形の終端接続(ケーブルヘッド)の写真を以下に示す。
矢印部分にストレスコーンが入っている。
高圧ケーブルの端末部分は、導体・絶縁体・銅遮蔽テープという構造になっている。
導体と銅遮蔽テープが平行に配置されている部分は、導体から銅テープへ向かう電気力線は均一である。
一方、ケーブル終端部分では、近くに銅テープが存在しない導体から発生する電気力線は、最も近くの銅テープ端部に到達する。これによりテープ端部に電気力線が集中し、電位傾度=電界強度が大きくなる。
すると、銅テープ端部に接触している絶縁体部分に高電界がかかり続けるため、他の部分よりも早く絶縁性能が低下=劣化する。
この劣化を防ぐ(遅くする)ため、ケーブル終端部の銅遮蔽テープと絶縁体の間にストレスコーンを挿入、銅テープを円錐形する。すると、電気力線の集中が緩和され、電位傾度が緩和=電界強度が低くなり、劣化を遅くすることができる。
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まとめ
ケーブルヘッドCH で確実に押さえておく 3つのポイントは
- ストレスコーンの役割は電位傾度の緩和
- 外観から3タイプを見極める
- 部品
ストレスコーンは、銅遮蔽テープ端部への電気力線の集中を防ぎ、電位傾度を緩和することによって、絶縁体の絶縁破壊を防止する役割がある。
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