電気工事士1種筆記】直列リアクトルSRの回路図記号と働き(R3年度-午前問50)

問題 <R3年午前問50>
10で示す機器の役割として、誤っているものは

<解答の選択肢>

  1. コンデンサ回路の突入電流を抑制する
  2. 電圧波形のひずみを改善する
  3. 第5調波等の高調波障害の拡大を防止する
  4. コンデンサの残留電荷を放電する

【出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験-午前問50】



機器10 は SR:直列リアクトル。コンデンサの残留電荷を放電する役割は無い

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解法と解説

方針

直列リアクトルSR は合格の必須項目。

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問題文を読むと「誤っているものは」だから、選択肢4つのうち、3つは正しく、1つが誤り。

直列リアクトルの重要ポイントのうち、働きについては

  1. 進相コンデンサに流れる突入電流の抑制
  2. 高調波の発生を抑制

ポイントの1番目は、選択肢1のそのまんまだから、選択肢1は正しい。

次、ポイント2番目だが、インバータやアーク炉から発生した高調波が配電路にのっかってしまうと、電圧波形が歪み、他の機器に悪影響が及ぶ。これが高調波による障害。この障害を SR は防いでくれる。

よって、選択肢2と3も正しい。

残った選択肢4が誤りなわけだが、これについて説明する。

コンデンサに溜まった電荷を放電するには、コンデンサ同士を接続するように抵抗やコイルをつなぐ必要がある。しかし、SR は名前の通り、また複線図を描いてもらうと分かるが、電路に直列に接続するため、コンデンサ同士を接続する回路要素にはならず、コンデンサに溜まった電荷を放電することはできない。

まとめ

直列リアクトルSR は合格の必須項目。必ず押さえておくべき重要ポイントは

  1. 回路図記号と外観
  2. 進相コンデンサに流れる突入電流の抑制
  3. 高調波の発生を抑制
  4. 容量は進相コンデンサの6%が標準

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進相コンデンサと直列リアクトルの解説

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令和3年度-午前問題

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