高圧電路の絶縁耐力試験に関連した問題は 13年で 7問出題。合格には押さえておきたい問題。
重要ポイントは、
- 試験電圧の計算式
- 電圧印加時間は連続10分
絶縁耐力試験の対策
高圧電路の絶縁耐力試験についての問題対策は、
- 試験電圧の計算式
- 試験時間は連続10分
試験電圧の計算式
試験電圧の計算式は、
上式をマスターすれば電工1筆記試験はOK。
言葉で正確に説明すると、
- 公称電圧(=使用電圧) の 1.15/1.1 倍が最大使用電圧
- 最大使用電圧の 1.5倍が交流試験電圧
- 直流で試験するときは、交流試験電圧×2
直流で試験
交流電路をなぜ直流で試験することがあるか?
それは、高圧電路がケーブルの場合、ケーブルと地面(対地)の間でコンデンサ(対地静電容量)が形成されるから。
PASのところでも説明したが、ケーブルが長いときには対地静電容量が大きくなり、交流インピーダンスが小さくなる。すると、試験用電源のパワーがもっと必要になり、これは困った状態になる。
そこで、交流での試験が難しい(パワー不足)のときには、直流で試験をする。
合格後や電験3種対策用
上に書いたように、電工1筆記試験の合格を目指すだけなら、上式を理解するだけで良い。
ただし、上式は6,600V のところが不正確。電工1合格後や電験3種対策には正確に理解を。
正確に言葉で説明すると
- 公称電圧(=使用電圧) の 1.15/1.1 倍が最大使用電圧
変電所からの距離が長いときは公称電圧を 6,600V として試験電圧を計算しても問題ない、規定より高い電圧で試験することになるから。
問題があるのは距離が近く、受電点での電圧=使用電圧が 6,600V より高いとき。高いのに 6,600Vで計算した電圧で試験をすると、規定よりも低い試験電圧での試験になってしまい、不正試験となる。
このときには、正しい使用電圧で求めた試験電圧で試験をしなければならない。
→ 過去問
・R3年午前-問37(試験電圧)
・H29年問37(試験電圧)
・H26年問37(試験電圧)
・H23年問35(試験電圧)
電圧印加時間
絶縁耐力試験は、試験電圧を連続して10分間かける(印加する)。
大事なので、もう一回繰り返すと、連続して10分間かける。
過去問
過去問(H25年問37)で出題された試験時間についての選択肢がこちら。
- 試験電圧を5分間印加後、試験電源が停電したので、試験電源が復電後、試験電圧を再度5分間印加し合計10分間印加した
試験のときには試験電圧を連続して10分間かけなければならないので、これが誤り。
→ 過去問
・2019年問34(絶縁耐力試験の総合問題)
・H25年問37(絶縁耐力試験の総合問題)
・H21年問35(絶縁耐力試験の総合問題)
まとめ
高圧電路の絶縁耐力試験の重要ポイントは
- 試験電圧の計算式
- 試験時間は連続10分
試験電圧の計算式は、
重要ポイントをマスターし、あなたが1回で電気工事士1種に合格できるように応援している!
関連問題
・R3年午前-問37(試験電圧)
・2019年問34(絶縁耐力試験の総合問題)
・H29年問37(試験電圧)
・H26年問37(試験電圧)
・H25年問37(絶縁耐力試験の総合問題)
・H23年問35(試験電圧)
・H21年問35(絶縁耐力試験の総合問題)